おはようございます。大石です。
国家試験まで残り12日です!
それでは、本日の問題です。
問題1 下肢長が変化する可能性があるのはどれか。
- 大転子裂離骨折
- 小転子裂離骨折
- 腸骨稜裂離骨折
- 下前腸骨棘裂離骨折
問題1 【解答】 1 【柔理5】p.318-320,328-329
下肢長は棘果長と転子果長がある。
- 大転子裂離骨折は中殿筋と小殿筋の緊張により延長転位し、転子果長が延長する。
- 小転子裂離骨折は腸腰筋の作用により延長転位を生じる。下肢長には影響しない。
- 腸骨稜裂離骨折は外腹斜筋の作用によって生じる。下肢長には影響しない。
- 下前腸骨棘裂離骨折は大腿直筋の作用によって生じる。下肢長には影響しない。
問題2 股関節内転位でのダッシュボード損傷で生じる可能性が高いのはどれか。
- 股関節後方単独脱臼
- 寛骨臼骨折
- 大腿骨小転子骨折
- 膝関節前方脱臼
問題2 【解答】 1 【柔理6】p.365,366,398
ダッシュボード損傷は交通事故による高エネルギー損傷のため様々な損傷を来す。
- 股関節内転位の場合、大腿骨頭が寛骨臼後縁部との接地面積が減少するため単独脱臼になることが多い。そのため股関節内転・外転中間位の場合では寛骨臼後縁部の骨折を合併することが多い。
- 股関節が外転位を呈すると、外力と大腿骨頭、寛骨臼が直線上となるため、股関節中心性脱臼となり寛骨臼を骨折する。
- 大腿骨頸部骨折、骨幹部骨折などが生じる可能性はあるが、小転子のみが骨折することは考えにくい。
- ダッシュボード損傷時に脛骨近位端部を強打すると、膝関節後方脱臼となる。
問題3 以下の3つの条件を全て満たすのはどれか。
①下肢は外旋位を呈する。②内反股を呈する。③腫脹は大転子部に急速に出現する。
- 大腿骨骨頭骨折
- 大腿骨頸部内側骨折外転型
- 大腿骨頸部内側骨折内転型
- 大腿骨頸部外側骨折
問題3 【解答】 4 【柔理5】p.322-329【柔理6】p.358
大腿骨近位部骨折は、従来の大腿骨頚部内側骨折と大腿骨頸部外側骨折が、それぞれ大腿骨頚部骨折と大腿骨転子部骨折と呼ばれるようになった。今回は旧名称での出題であるが、現状の呼称も柔道整復学・理論編第6版に記載があり、知っておくべきである。
- 大腿骨骨頭骨折は股関節後方脱臼に合併することが多く、股関節は屈曲位、内転位、内旋位を呈する。
- 大腿骨頸部内側骨折外転型は外反股を形成する。腫脹の出現は緩やかである。
- 大腿骨頚頸部内側骨折内転型は腫脹の出現は緩やかである。
- 大腿骨頸部外側骨折では、下肢は外旋し、内反股を形成することが多く、腫脹は大転子部に急速かつ著明に出現する。
問題4 足根骨骨折で正しいのはどれか。
- 距骨後方突起骨折は足関節伸展強制で発生する。
- 踵骨鴨嘴状骨折はアキレス腱の急激な牽引で発生する。
- 舟状骨粗面骨折は短腓骨筋の牽引で発生する。
- 立方骨骨折は足部の外がえしで靱帯の牽引による裂離骨折が発生する。
問題4 【解答】 2 【柔理5】p.358-364,410-411【柔理6】p.432-434,444-446
1.距骨後方突起骨折は足関節屈曲強制され、後方突起が脛骨遠位端後縁と衝突して発生する。
3.舟状骨粗面骨折は足部の外転で、後脛骨筋の牽引によって発生する。
4.立方骨骨折は足部の外がえしで中足骨と踵骨の間に挟まれて、胡桃を割るような形で粉砕骨折が発生する。足部の内がえしで背側踵立方靱帯の牽引による裂離骨折が発生する。
問題5 指骨骨折でもっとも発生頻度が高いのはどれか。
- 第3指基節骨骨幹部骨折
- 第3指末節骨骨折
- 第2指中節骨骨幹部骨折
- 第1指末節骨骨折
問題5 【解答】 2 【柔理5】p.252-257
末節骨骨折は指骨骨折の中で発生頻度がもっとも高く直逹外力によるものがほとんどである。
- 基節骨骨折の発生頻度は比較的高い。
- 末節骨骨折は第3指がもっとも頻度が高い。
- 中節骨骨折は基節骨骨折に比べて発生頻度が低い。
- 第1指末節骨骨折は第3指に次いで多い。
いかがでしたか。
間違っていた部分は教科書で確認してくださいね。