おはようございます。大石です。
国家試験まで残り14日です!
それでは、本日の問題です。
問題1 軟部組織損傷の初期治療で損傷組織を可能な範囲で伸長させることが望ましいのはどれか。
- 靱帯損傷
- 肉ばなれ
- 筋打撲
- 腱損傷
問題1 【解答】 3 【柔理5】p.95,391
軟部組織損傷は、当該組織の損傷断端を密着した状態に置くことが治療の原則となる。
2.筋打撲については、出血を最小限にとどめるため、骨化性筋炎や筋組織の拘縮を予防するために、できるだけ損傷筋を伸展させる肢位にて、RICE処置を行う。
問題2 軟部組織損傷の初期処置で誤っているのはどれか。
- RICE処置が原則である。
- 出血を最小限に抑える。
- 観血的治療は選択されない。
- 損傷断端を密着した状態とする。
問題2 【解答】 3 【柔理6】p.96-98
- 軟部組織損傷の初期処置はRICE処置を原則とする。
- 組織内圧の上昇を防ぐために出血は最小限に抑える。
- 損傷の程度や種類により初期から観血的治療による処置を選択することもある。
- 損傷部の癒合のため損傷断端を密着した状態とすることが原則である。
問題3 後療法で乾性の冷罨法はどれか。
- 氷 嚢
- 冷湿布
- パップ
- アイスパック
問題3 【解答】 1 【柔理5】p.107
物理療法の寒冷療法の中で冷罨法がある。罨法には乾性と湿性があり、乾性の冷罨法には氷嚢、氷枕、水枕があり、湿性の冷罨法には冷湿布、パップ、アイスパックがある。
問題4 腰椎の骨折で正しいのはどれか。
- 胸腰椎移行部圧迫骨折は小児に多い。
- 腰椎肋骨突起骨折でパイル(Payr)徴候がみられる。
- シートベルト損傷は脊髄損傷の合併が多い。
- チャンス骨折は高所からの落下による発生が多い。
問題4 【解答】 2 【柔理5】p.161-166
- 胸腰椎移行部圧迫骨折は高齢者に多い。
- 腰椎肋骨突起骨折では、体幹を側屈させると疼痛が増強する。この現象はパイル徴候と呼ばれる。
- シートベルト損傷は、脊髄損傷を合併することは少ない。
- チャンス骨折はシートベルト損傷とも呼ばれ、昔の自動車の2点式シートベルトの装着時に衝突した際に、脊柱に急激な屈曲力が作用し、椎体部に圧迫力、椎弓部に牽引力が作用して生じる。3点式シートベルトでも胸骨を支点として同様の機序で生じることがある。
問題5 肋骨骨折の合併症で誤っているのはどれか。
- 緊張性気胸
- 内胸動脈損傷
- 腎損傷
- ティーツェ(Tietze)症候群
問題5 【解答】 4 【柔理5】p.146-148
介達外力による単数骨折では肋骨周囲の臓器・組織の重篤な合併症は生じにくいが、交通外傷等の強大な直達外力での発生の場合、2カ所以上で数本の骨折をきたすことが多い。このような場合には、死の転帰をとる重大な合併症を引き起こすことがある。
- 胸膜が損傷され、胸膜腔に気体が貯留した状態を外傷性気胸という。このなかでも緊張性気胸では、胸膜開口部が弁のように作用し、空気は吸気時に流入できるが、呼気時に開口部が閉じ流出できない状態となる。つまり空気の流れが一方通行となってしまう。呼吸を繰り返すと縦隔が健側に圧排される(縦隔偏位)。
- 内胸動脈・静脈の損傷、または肋間動脈の損傷なども起こりうる。これら血管が損傷すると、血胸(血液が胸腔に貯留)となる。
- 特に第11や12肋骨部の強打により腎損傷の合併が生じる。腰痛や血尿等がある場合は腎損傷を疑う必要がある。
- ティーツェ症候群は第2~5肋軟骨接合部に起こる非化膿性の有痛性疾患である。原因不明で、成人に多い。自発痛や圧痛があり、腫脹を伴うが、熱感や発赤はみられない。多くは自然治癒する。
いかがでしたか。
間違っていた部分は教科書で確認してくださいね。